ヘルペスとHIV感染について
ヘルペスウイルスには、?型と?型があり、口唇ヘルペスは?型で性器ヘルペスは?型に分類されるますが、今日オーラルセックスの多様化により必ずしも、口唇ヘルペスは?型で性器ヘルペスは?型には分類されなくなってきています。
ヘルペスウイルスに感染すると、潜伏期 (2日?10日間) を経て感染した箇所に痛みのある水泡が出来ます。
そして、水疱はほどなく潰れ、潰瘍状になり色素沈着をしてやがて治ります。
この病気の特徴はピリピリした痛みや、我慢できない激しい痛みがあることです。
水泡がつぶれ、潰瘍となり潰瘍そのもののが激しく痛みます。
更に患部近くの神経麻痺を起こす可能性があり、排尿障害や排便障害などの機能障害を起こすこともあります。
ヘルペス初感染者の相手 (セックスパートナー) の70%が無症状という報告があるので無症候性 (症状が出ない) 性器ヘルペス患者が多いことを良く理解しておく必要があります。
一般的に男女比の感染者割合は女性感染者の割合が多い傾向にあります。
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日本のHIV/AIDSの現状(2009年中期時点)
新規HIV感染者は249件、新規AIDS患者は96件で、前年同時期に比べ減少していますが、HIV検査で感染が判明する人の割合は上昇しており、国内のHIV感染者、AIDA患者の増加傾向に変わりはありません。
1.新規HIV感染者報告数は249件(前回報告266件、前年同時期294件)で、過去9位。
・男性234件、女性15件で、男性は前回(248件)及び前年同時期(256件)より減少。
・女性は前回(18件)より減少しているが、前年同時期(12件)より増加。
2.新規AIDS患者報告数は96件(前回報告116件、前年同時期119件)で、過去12位。
・男性89件、女性7件で、男性は前回(112件)及び前年同時期(104件)より減少。
・女性は前回(4件)より増加したが、前年同時期(15件)より減少。
保健所でHIV検査を受けた場合、本当にプライバシーは保護されるのでしょうか??
それぞれの保健所によって検査を受けるシステムは異なるようですが、大抵は以下のような手順でHIV検査を受けるようになっています。
1.検査を受けられる日にちは、それぞれの保健所によって異なる。
2.電話で事前に検査の予約をしますが、大きな保健所であれば、予約無しで検査を受けることも出来ます。
3.ほとんどの保健所は、迅速抗体検査をメインとしてHIV検査を実施していますが、大都市の保健所では、第四世代の抗原抗体検査を実施しています。
4.検査を受ける際は、匿名で受けることが出来、即日抗体検査であれば、30分前後で結果を教えてもらえます。
第四世代の抗原抗体検査の場合は、3?7日後に結果が分かることから、電話で問い合わせて結果を聞くか、再度出向いて結果を聞くことになっています。
5.仮に陽性となった場合は、医師から今後どのようにするかを告げられます。
問題は、検査を受けに行った場合、プライバシーが本当に守られるかと言うことです。
tag : HIV検査 プライバシー保護 迅速抗体検査 第四世代の抗原抗体検査 保健所
リアルタイムPCR検査はどれくらいで結果が分かるのか?
2009年の世界のHIV感染者とAIDS患者の実態について
それによりますと、08年末時点の世界全体のHIV感染者は、推定で3340万人で、前回報告の3300万人(07年末時点)をわずかに上回りました。
08年のAIDSによる死者数は07年と同じ200万人と報告されています。
報告書では、「AIDSに関連した年間死者数は、220万人の死者が出た04年がピークだったもようだ」と分析しています。
更に、HIVの感染拡大では、1996年(新規感染者350万人)がピークであったことと、08年の新規感染者がピーク時の水準を大きく下回る270万人になったことも報告しています。
その結果、HIVの感染拡大が始まって以降の感染者数は計6000万人に上り、HIV感染に関連して死亡した人の数は2500万人となっています。
リアルタイムPCR検査が陽性の場合、真にHIVに感染していると言えるのでしょうか?
しかし、これらのHIV抗体検査は、偽陽性反応が約0.3?3%の確率で出現します。
これは新のHIV感染者を見逃さないように検査感度を高くしているからです。
また、その他の要因で、HIVに感染していなくても陽性となることがありますが、この原因ははっきりとは解っていません。
反面、検査を受ける時期を間違わなければ、偽陰性反応は出現しないので、まず最初はこれらの検査を実施するのが実用的であるために、スクリーニング検査として利用されています。
仮に陽性となった場合は、確認試験のウエスタイブロット法や蛍光抗体法で真の陽性かどうかの反対を行います。
それでは、リアルタイムPCR検査で陽性となった場合は、本当にHIVに感染していると断定できるのでしょうか?
tag : リアルタイムPCR検査 PA法 エライサ法 迅速抗体検査 偽陽性反応 偽陰性反応 HIV抗体検査 HIV-1
HIVに感染しているにもかかわらずHIV抗体が見つからない場合とは?
ただし、一定のHIV抗体の量がないと、HIV抗体検査は陰性となってしまいます、これを偽陰性反応と呼びます。
実際HIVに感染しているにもかかわらず、HIV抗体検査が陰性とる原因は以下の通りです。
1.検査で見つかる十分なHIV抗体が血液中にない場合、即ち抗体の出来るまでのウインドウ期がこれに当たります。
従って、HIVに感染した場合、12週が経過すれば、HIV抗体検査で見つかるHIV抗体は血液の中に出来ていますから、必ず陽性となります。
2.免疫機能不全で免疫機能が極度に低下している人は、HIVに感染しても、検査で見つかる量のHIVが出来ないことから、12週でHIV抗体検査を受けても陰性となります。
このようなことは、通常の日常生活が出来ず入院している人がほとんどですから、通常の日常生活を送っている人には当てはまりません。
tag : HIV HIV抗体検査 偽陰性反応 ウインドウ期 リアルタイムPCR 免疫抑制剤 ステロイド剤 免疫機能不全
献血時のHIV検査結果の通知はしたほうがよいのか?しないほうがよいのか?
その理由は、HIV検査目的の献血が増加するからとしています。
しかし、現実は、個々の血液センターの所長が現実的な対応をしています。
このギャップをどのように考えればよいのでしょうか?
専門家の間では、献血時のHIV検査の結果を知らせるべきと主張する人は、約70%にのぼっています。
しかし、献血時のHIV検査の結果を知らせると、検査目的の献血が増加すると危惧を抱く専門家も多くいることは確かです。
献血時に実施するNAT検査は、HIV抗体のウインドウ期が短いことから、感染するような行為をした人は、いち早く結果を知りたいために献血をすると考えられています。
そのことからして、保健所でのHIV検査において、リアルタイムPCR検査を取り入れれば、検査目的の献血は減少すると考えられます。
しかし、費用や人手の問題から、十分な予算が取れないことから、保健所でのリアルタイムPCR検査は、大都会のほんの一握りの保健所でしか受けることが出来ません。
日本赤十字社も、検査目的の献血を減らすためには、検査目的の献血が多いと言って、検査通知をしないだけでなく、保健所でのリアルタイムPCR検査の導入を国に積極的に働きかけるべきです。
安全な血液を提供する意味から検査目的の献血を減らすことは大切なことですが、「献血時のHIV検査結果を通知しない」と言うだけでなく、もっと積極的に対策を取るべきではないでしょうか?
HIVに感染する可能性のある行為をして、出来るだけ早く検査結果を知りたいときはどのようにすればよいのか?
身体の中にHIV抗体の出来る時期とその量は、個人差があり、全ての人が、感染後6?8週でHIV抗体検査で見つかる量のHIV抗体が出来るわけではありません。
従って、いつも言っていますように、迅速(即日)抗体検査、PA法、EIA法などのHIV抗体検査は、感染するような不安な行為から、12週が経過して受けないと、実際感染していてもニセの陰性反応がでることがあります。
即ち抗体のウインドウ期にHIV抗体検査を受けても、検査で見つかる量のHIV抗体が身体の中にないことから、信頼できる検査結果は得られません。
感染が心配で仕方なく、一刻でも早く検査を受けたくて、12週まで待てない場合は、どのようにしたらよいのでしょうか?
tag : HIV HIV抗体 迅速(即日)抗体検査 PA法 EIA法 リアルタイムPCR 抗原抗体検査 ウインドウ期 HIV-1 HIV-2
HIV検査の偽陽性反応と確認検査について
これを偽陽性反応と呼びます。
この偽陽性反応の原因は不明な点が多いですが、考えられる可能性としては、他のウイルス感染(EBウイルス等)に罹患した、または感染症の予防ワクチン接種後、結核、自己免疫疾患、肝炎、脂肪血症、がん、溶血、アレルギー体質、妊娠など様々な推測があります。
HIV抗体検査は何種類か一般的にありますが、代表的なスクリーニング検査として迅速抗体検査(IC法)、PA法、EIA法などがあり、それぞれの偽陽性反応の出現率は、以下の通りです。
迅速抗体検査は、1?3%
PA法及びEIA法は0.3%
迅速抗体検査の偽陽性率が高くなっています。
これらの検査の偽陰性率は、0%です、言い換えますと、適切な時期に検査を受けて、感染していれば、必ず陽性となり、陰性となることはありません。
tag : HIV抗体検査 偽陽性 ウエスタンブロット法 リアルタイムPCR 迅速抗体検査 PA法 EIA法 蛍光抗体法 偽陰性
HIV抗体検査とウインドウ期について
今のHIV検査体制は十分機能しているのでしょうか?!!
HIV検査を受けた人の多くが以下のような苦情を申し立てています。
1.保健所の場合
・受ける日時が限定されていて自分の受けたいときに受けられない。
・対応が役所的で、検査を受ける人の身になって対応してくれない。
・受けた検査の説明が不十分である(どのような検査を受けたかの的確な回答がなされない)。
・受ける検査が限定されて、受けたい検査が受けられない。
例 第四世代の抗原抗体検査やリアルタイムPCR検査が受けられない。
・検査結果の説明が要領を得ない。
・採血の際の扱いが不親切である。
2.医療機関
・保険適応となるはずが自費扱いとなった。
・対応した医師の態度が悪い。
例 こんな検査を受けに来なくてもいいのにとの態度を取られる。
・検査の説明が要領を得ない。
・リアルタイムPCR検査を受けたいというと、「ここではしていないので駄目」とけんもほろろに言われる。
・採血の際の看護婦の態度が悪い。
例 何でこんな検査を受けに来るのと見下した態度を取る。
採血の際の不手際が多い。
・検査結果の解釈がバラバラでどれを信用すればよいのか解らない。
以上のような不満や苦情が多く寄せられていることは事実です。
tag : HIV検査 HIV リアルタイムPCR 第四世代の抗原抗体検査
キスからのHIV感染は本当にないのか?
まず最初に、唾液の中には、HIVはほとんど分泌されていません、唾液の中にHIVか存在しても、非常に微量のために、唾液からのHIV感染は起こりません。
仮にHIV感染者と激しいキスをしても相手の口の中に出血が無く、唾液だけであれば、口の中に傷があったり、口の粘膜がタダレていてもHIV感染は起こりません。
唾液からHIV感染は起こらないことは、各国の研究者が証明していますし、WHOも唾液からの感染はないと断言しています。
従って、HIV感染者と激しく舌を絡め合うディープキスをして、舌や口の中に傷や粘膜のタダレがあっても、唾液だけが舌にからまったり、口の中に入ってもHIV感染は起こりません。
それでは、唾液に血液が混ざっていた場合はどうなのでしょうか?
ブログ『血液の鉄人のささやき』への訪問者様へ
多くの方に役立つように種々の情報を日々発信していますので、今後ともよろしくお願い致します。
ブログの記事に対する疑問点や質問あるいは<HIVや性行為感染症に関するアドバイスを必要とされる方は、ブログの「コメント欄」に記載せずに、左サイド下に設置しています、「ご意見用メール」でお寄せ下さい。
なお、次の「ご意見用メール」利用の際の注意点を必ず厳守して下さい。
今年も世界エイズデーがやってきます!!
WHO(世界保健機関)は、1988年に世界的レベルでのエイズまん延防止と患者・感染者に対する差別・偏見の解消を図ることを目的として、12月1日を“World AIDS Day”(世界エイズデー)と定め、エイズに関する啓発活動等の実施を提唱しました。
日本も、その趣旨に賛同し、毎年12月1日を中心にエイズに関する正しい知識等についての啓発活動を推進しており、全国各地で様々な「世界エイズデー」イベントが実施されている。
2001年の世界エイズデーのテーマは、『Living Together ?いま、何をすれば良いのか聴かせて??』です。
このテーマに沿って、全世界の国々が、エイズ撲滅に向けた多彩なイベントを催します。
日本も、様々なセクシャリティ(性行動の対象の選択や性に関連する行動・傾向)の人々や、HIV陽性の人々、陰性の人々が一緒に生きている現実をありのままに受け止め、エイズのまん延防止や差別・偏見の解消のために、ひとりひとりに何ができるかを国民全体で考えていく主旨で行われます。
厚生労働省・各自治体・NPO法人・マスコミがこぞって、12月1日を中心とした前後の日に記念事業を行うほか、年間を通じた普及啓発のためのキャンペーンを実施する予定です。
その内容の一部を紹介します。
HIVの感染予防の鉄則とは??!!
HIVに感染するような不安な行為から12週で即日(迅速)抗体検査を受けて陰性となった場合、その後陽性となることがあるのか?
HIVに感染すれば、4?8週でHIV抗体が血液中に出来ることは、よくご存知のことと思います。
身体の中に出来るHIV抗体は、HIV抗体検査で見つかる量でないと、実際感染していてもHIV抗体検査は当然陰性(偽陰性反応)となってしまいます。
HIV抗体の出来る時期と出来る量は人によって異なりますから、8週でHIV抗体検査を受けて、検査で見つかる十分な量のHIV抗体が出来ていれば、当然陽性となる人もいますが、多くの人は8週ではHIV検査で見つかるHIV抗体が出来ていません。
実際、8週で即日(迅速)抗体検査が陰性でありながら、12週で陽性となって事例が報告されています。
このことを踏まえて、即日(迅速)抗体検査は12週で受けることが推奨されています。
それでは、12週で即日(迅速)抗体検査を受けて陰性となり、その後陽性となった事例があるのでしょうか?
tag : HIV抗体 HIV検査 即日(迅速)抗体検査 抗原抗体検査 第三世代のHIV抗体検査 第一世代のHIV抗体検査
HIV感染予防のための「ABCアプローチ」を知っていますか?
ドラッグとHIV感染について
この「ラッシュ」は、血圧低下が起こり、循環器に障害を残す危険性があります。
セックスをする際に、快感をより一層高めるために、ドラッグの一種の「ラッシュ」等を使用する人がありますが、その理由としては、このようなドラッグを使用することによって、理性が働かなくなったり、開放的な気分になったりして、セックスの楽しみをより増加させるという意味から使用するようです。
ドラッグの使用により、一時的に判断力が弱くなったり、理性が無くなり、日頃しないような危険なことを衝動的に行ってしまうことがあり、HIVや性行為感染症の予防がおろそかになります。
また、ドラッグそのものがHIVや性行為感染症に感染するリスクを高めるとも考えられています。
HIV検査によってHIV感染症と判断されるには?
まず以下のHIV抗体スクリーニング検査法を実施する。
1.酵素抗体法(ELISA)による第三世代の抗体検査
2.粒子凝集法(PA)による第三世代の抗体検査
3.免疫クロマトグラフィー法(IC)を応用した即日抗体検査
4.酵素抗体法(ELISA)による抗原抗体検査
などの検査結果が陽性となり、陽性となった検査法で再度の検査を行い、再び陽性となった場合、HIV感染の疑い有りとして、確認検査を行います。
上記の検査を受ける時期が適切な場合で陰性の時は、HIVに感染していないと判断するが、検査を受ける時期が早すぎる場合は、HIV抗体の出来ていないウインドウ期と考えて、2週間後に再度採血して検査を行う。
確認検査の種類としては、以下の検査方法があります。
1.抗体確認検査としては、ウェスタンブロット(WB)法、蛍光抗体法(IFA)。
2.HIV抗原検査としては、HIV分離及び核酸診断法(リアルタイムPCR)等の病原体に関する検査。
判定方法としては、
あなたは、こんな時にHIV検査を受けますか?それとも受けませんか?
それとも感染のことは考えずにHIV検査を受けませんか?
仮に、あなたが次のような行為をした時に、HIV抗体検査を受けるか?受けないか?をよく考えてみてください。
1.ある夜スナックに飲みに行き、偶然すてきな女性と知り合い、ともにお酒を飲んでいるうちに、意気投合して、一晩を共にした、その際コンドームなしの性行為をした。
彼女とはそのご連絡も取れず、どこの誰かわからない。
2.風俗店に行き、いろいろの行為の後、性行為に及んだ、そのとき女性が、「コンドーム無しでもいいよ」と耳元で囁いた、そしてコンドーム無しの性行為に及んだ。
3.出会い系サイトで出会った女性とホテルに行き、コンドーム無しの性行為をした、彼女の素性は全くわからない。
これら1?3の行為は、いずれもHIVに感染するリスクは非常に高い行為です。
もう少し、これらの行為を分析してみます。
HIV感染から発病までの経過について?3.エイズ発症期?
HIVは体内で1日当たり10億個から100億個の速さで産生され、一方、それに見合うだけのヘルパーT細胞が産生され、感染し破壊されるというダイナミックな過程が感染者の体内で日々繰り返されています。
また、HIV感染の主要な場はリンパ節で、リンパ節の中では感染の早期からウイルスの増殖とリンパ濾胞の破壊が進行しています。
このようにHIVと身体の免疫系とのたゆみない攻防の末、ついには免疫系が破綻し、AIDSが発症すると考えられています。
HIV感染から発病までの経過について?2.無症候期?中期?
しかし、この間は一定量のHIVがヘルパーT細胞(CD4)の中に入り込み、絶えず増殖を繰り返しています。
その結果、免疫機能を司るヘルパーT細胞は、徐々に破壊されて、その数は減少しています。
ある一定以下にヘルパーT細胞が減少しない限り、極端に免疫機能は低下しないことから、日和見感染症には感染しませんが、体は少しづつAIDS発症の準備段階となってきている状態です。
日和見感染症については以下を参照して下さい。
↓ ↓ ↓
『エイズ患者に見られる代表的な日和見感染症について』
HIV感染から発病までの経過について?1.HIV感染初期?
この初期症状は、すべての人に決まって現れることはなく、現れる人も症状はいろいろです。
一般的な初期症状について以下に解説してみます。
HIV感染成立の2?3週間後に、血液中のHIVは急速に増殖してピークになります、生体の免疫機能とHIVとの戦いによる生体反応のひとつとして、初期症状が現れます。
この時期の症状としては、発熱、咽頭痛、筋肉痛、皮疹、リンパ節腫脹、頭痛などのインフルエンザあるいは伝染性単核症様の症状が現れます。
初期症状については、以下をを参照して下さい。
↓ ↓ ↓
『鉄人レター007号「HIV感染による初期症状とは?」』
HIV検査法の現状と今後の課題?3.RNA定量法?
また、HIV-1感染の早期診断においても利用されていることは、多くのことが知っていることです。
日本においては、RT-PCRとハイブリダイゼーションを原理とするロシュ社の『アンプリコアHIV-1モニター(アンプリコア)』が長らく使用されて来ましたが、2007年12月、リアルタイムPCRを原理とする『コバスタックマンHIV-1(コバスタックマン)』が同じ会社から発売されました。
更に、2009年1月には、アボット社からも同じくリアルタイムPCRを原理とする『アキュジーン m-HIV-1』が発売されています。
アボット社から販売されたリアルタイムPCR検査の『アキュジーン m-HIV-1』については、今後詳細をブログで紹介する予定です。
tag : HIV リアルタイムPCR HIV-1 RNA定量法 アンプリコアHIV-1モニター アンプリコア アキュジーンm-HIV-1 コバスタックマン
HIV検査法の現状と今後の課題?2?
諸外国では、多くの種類が販売されて使用されています。
現在ネット等で販売されている自宅で検査を行う迅速抗体検査は、全て厚生労働省の『体外診断用医薬品』の認可を受けていません。
輸入業者が個人の使用する物を代行輸入して販売しています。
従いまして、これらの検査キットは、厚生労働省の認可がないことから、使用する場合は個人の責任で使用することになります。
更に、これらの検査キットは、厚生労働省の認可がないことから、医療機関や保健所で使用することは出来ません。
tag : HIV-1/2 HIV抗体検査 迅速抗体検査 抗原抗体検査 体外診断用医薬品 プロゾーン現象 エスプライン HIV AG/Ab
HIV検査法の現状と今後の課題?1?
数年前までのHIV検査体制は、EIA法(酵素免疫測定法)あるいはPA法(粒子凝集法)によるスクリーニング検査の陽性者に対して、WB法(ウエスタンブロット法)で確認検査を実施するしかありませんでした。
開発当初のEIA法は、WB法と比較して感度は同等でしたが、特異度の点で劣っていたため、偽陽性反応(ニセの陽性反応)が多く出現するという欠点がありました。
その為EIA法は、改良に改良を重ねて、感度・特異性を高めてきました。
その結果、第4世代と呼ばれる抗原と抗体を同時に検出可能な第四世代の抗原抗体検査試薬が開発され、HIV-1の抗原(p24)とHIV-1抗体と、HIV-2の抗体を同時に検査することが可能となり、検出感度も飛躍的に高くなりました。
tag : HIV-1 HIV-2 EIA法 WB法 リアルタイムPCR検査 リアルタイムPCRバージョン2 抗原抗体検査 NAT
HIV感染者の入国を拒否している国があることを知っていますか?
そのような国に入国する際には、HIV検査の陰性証明書が必要となります。
更に、それらの国に滞在中にHIV感染が判明すれば、強制退去となる国もあります。
近くの国では韓国がHIV感染者の入国を拒否しています。
また米国も入国制限をしています。
日本は入国制限をしていません。
米国のHIV感染者の入国規制は、米国内でエイズが広がるのを防ぐとの名目で、米厚生省が中心となって実施され現在まで継続されていました。
1990年代には、HIV感染者の入国制限の緩和の動きが出ましたが、米議会の反対により実現せず、ブッシュ前政権が撤廃の準備を進めていました。
tag : HIV HIV感染者入国規制 HIV感染者入国拒否 HIV感染者 エイズ
献血をして感染症検査が陽性の場合、血液センターはどのように対応するのか?
検査目的の献血は別として、善意の献血をして、仮に献血した人が、HIV検査や肝炎検査などの感染症検査が陽性の場合、その献血者に通知しなければ、以下の弊害が発生します。
1.献血者本人は何も解らず、今後他の人に感染させる可能性がある。
2.感染を知らず再度献血をしてしまう。
3.善意で献血をした場合、その善意に報いるためにも、検査結果を本人に通知して、早く治療する必要があります。
それでは献血をして、HIVや肝炎ウイルスなどの感染症に感染していることが判明した場合、血液センターはどのように対処しているのでしょうか?